Webマーケティングに関わる人なら、誰しもが知っているであろう「バズ部」
バズ部は株式会社ルーシーが運営しているオウンドメディアのことで、Webマーケティング・コンテンツマーケティング界隈では超有名です。
そんなバズ部が書いた本、「10倍売れるWebコピーライティング ー コンバージョン率平均4.92%を稼ぐランディングページの作り方」を先日読んだのですが、これがまぁ本当に為になりました。
僕自身、ライティング案件やLP制作案件などを引き受けることが多々あるのですが、本書の内容を読んですぐに実践に移すことができ、かなり役立っています。
当記事では、ブロガー / アフィリエイター / Youtuber / Web制作 / コンテンツ構築・販売に携わる人であれば確実に役に立つ、本書の内容についての要約と感想を語っていきたいと思います。
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「10倍売れるWebコピーライティング」の内容構成
本書では、第1章〜第3章の三つのパートに分けて、”売る”ことに特化したWebコピーライティングについて解説しています。
章ごとの内容は下記の通り。
- 第1章:セールスコピーライティングの基礎
- 第2章:コピーライティングリサーチ編
- 第3章:コピーライティング実践編
各章の内容について、それぞれ要約をまとめていきたいと思います。
第1章:セールスコピーライティングの基礎
第1章では、コピーライティングに必要不可欠な4つの要素についてと、各要素の役割について解説しています。
どんな商品やサービスを扱っている場合でも、売り上げを上げているセールスレターは、共通して常に4つの要素によって成り立っている。ということが書かれています。
その要素とは、「キャッチコピー」「ボディコピー」「クロージングコピー」「追伸」の4つの要素です。
- キャッチコピー
- ボディコピー
- クロージングコピー
- 追伸
そしてこれらの基本であり必須となる4つの要素を頭に入れずに書き始めてしまうと、例えプロの優れたライターであっても、成果(売り上げ)を出すことができません。
逆にこの4つの要素を理解し、文章へと反映することができたのなら初心者であっても成果を出すことが可能なのです。
4つの要素その①:キャッチコピー
キャッチコピーの機能と役割は、下記の通り。
見込み客への興味をつかみ、ボディコピーへと読み進めてもらうこと
80対20の法則(パレートの法則)というものが、コピーライティングの世界にもあり、通常キャッチコピーを見た8人のうち、興味を持って中身を読む人は2人しかいない。ということを解説しています。
しかし、優れたキャッチコピーであれば、この2人を3人や4人へと引き上げ売り上げを増やすことが可能です。
逆も然りで、キャッチコピーの出来が悪い場合、本来獲得できるはずの2人が、1人や0人になってしまう可能性も出てくるということを注意しています。
その為キャッチコピーは、セールスレターが読まれるかどうかを左右する、超重要な要素の1つなのです。
では、優れたキャッチコピーを作るにはどうすれば良いのでしょうか…?
簡潔にまとめると、本書ではこの様に書かれています。
- 自己満足でのキャッチコピーではなく、効くキャッチコピーを書くこと
- 効くキャッチコピーに共通する2つのルールを意識すること
商品やサービスを売ることに特化するのであれば、お洒落な言葉、すなわち自己満足のキャッチコピーは使うべきではありません。
例えば、下記の3つの様なキャッチコピー。
- 愛だよ愛
- No music, No life
- キレイなお姉さんは好きですか?
本書では上記の様な言葉は、セールスコピーライティングの世界でキャッチコピーとは呼ばない。と言及しています。
あくまでも、お客様がその商品やサービスを購入することで得られるメリットが練りこまれて、始めて「効くキャッチコピー」が生まれるのです。
そして、効くキャッチコピーに共通する2つのルールについてですが、人がお金を払ってまでモノを買う理由は、下記の2つしかないということが書かれています。
- 快楽を得る為
- 苦痛を避ける為
具体的にこの2つのルールをまとめると、
「欲しくてたまら無いと思っていた快楽を得られるかもしれない」
「今、抱えている悩みや痛みを取り払ってくれるかもしれない」
上記の読者の欲求を刺激することが、読者がキャッチコピーより先へと読み進ませる為の鍵になるのです。
4つの要素その②:ボディコピー
ボディコピーの機能と役割は、下記の通り。
相手が抱える問題の解決策を示し、商品を「欲しい」と思ってもらうこと
ボディコピーはライティング初心者にとって、お客様に何を伝えれば自分の商品を欲しいと思ってくれるのか?が分からず、一番の難関と言えます。
ですが、ボディコピー内で必要な要素はたったの4つだけで、実際のところ初心者が考えるよりも簡単に完成させることができます。
ボディコピーで必要な要素とは、お客様が商品に対して感じる疑問についてを、解消する為の要素のことです。
その要素とは、下記の要素のことを指します。
- 商品によって得られる「結果」
- その結果が出る理由を「実証」
- 商品を「信頼」できる理由
- 効果があるという「安心」
もう少し具体的に解説すると、
- あなたが売りこむその商品は、お客様に何のメリットをもたらすのか? →「結果」
- その商品を使うと、なぜその結果が出るのか? →「実証」
- 商品を売っているあなたは誰でどんな人? →「信頼」
- その商品は私が使っても効果があるのか? →「安心」
上記の様になります。
この様に、「結果」「実証」「信頼」「安心」の4つの要素をボディコピーに書き込むことで、お客様が持つ疑問や問題が解消され商品を心から欲しいと思ってもらえるという訳です。
4つの要素その③:クロージングコピー
クロージングコピーの機能と役割は、下記の通り。
商品を欲しいと思った人に、確実に商品を買ってもらうこと
後回しにしてしまう習性がある人間。
ボディコピーを読んだ読者が、折角「この商品欲しいなぁ」と考えてくれても、クロージングコピーがなければ「もう少し考えよう」と購入の決断を先延ばしにしてしまします。
つまり、成果(売り上げ)を出す為には、クロージングコピーが必要不可欠なのです。
魅力的なクロージングコピーを構成する際に役立つ要素は下記の4つです。
- 簡便性(早い・簡単)
- 希少性(個数・期限 etc.)
- 特典(プレミアム性)
- 保証
簡便性とは「すぐに」「簡単に」効果を実感できるということです。
- たった30日で身に付く講座
- 毎日5分の運動で効果抜群
この様な文言ですね。
続いて希少性とは「限られたモノ」すなわち「限定商品」のことを指します。
- 今月末まで大特価割引
- 先着100名様限定
期間限定や人数限定といった商品が、希少性に当たります。
特典とは、商品に付加価値をつけるということ。
- ご契約でノートパソコンを無料プレゼント
- 商品購入で現金・クーポンキャッシュバック
特典をつける際は、特典単体でも欲しいと思わせるクオリティのモノを用意するのがオススメです。
最後に保証。
- ○日以内に効果が出なければ全額返金
- 無期限永久サポート付き
人は常にお得かつ満足できる商品・サービスを求めています。つまり、満足そのものを保証することが大切ということです。
4つの要素その④:追伸コピー
追伸コピーの機能と役割は、下記の通り。
斜め読みをする人にも、オファーの内容を理解してもらうこと
あなたも普段Webサイトを見る時、全ての内容を読まずに一気にスクロールして、重要な箇所のみを見にいこうとしませんか?
追伸はコピーは、内容を斜め読みする人にも商品やサービスの要点を把握してもらう為に、必須な要素です。
人はみな売り込まれることを嫌う為、ページの最下部がセールス色が強く出てしまうクロージングコピーで終わる場合、斜め読みをする人は嫌悪感を感じて去ってしまうと書かれています。
ブログで例えると、最後のまとめ部分にあたる様なイメージで、追伸コピー以前に記載した文章の要点をしっかりまとめて、商品の良さをお客様に伝えることが重要なのです。
第2章:コピーライティングリサーチ編
第2章では、セールスレターに必要な各要素を作成する為の、実践的な方法について書かれています。
キャッチコピーリサーチ
効くキャッチコピーは、下記の3つのステップを踏むことで作成することができます。
- ターゲットの選定(デモグラフィック)
- ターゲットの選定(サイコグラフィック)
- ベネフィットの選定
ターゲットの選定(デモグラフィック)
デモグラフィックスとは、「人口統計データ」のこと。
具体的には下記の6つ、又は7つの項目を定めるだけです。
- 年齢
- 性別
- 世帯規模
- 所得
- 職業
- 学歴
- ※住所
※住所に関しては不動産などの地域性のある商品のみに必要。
既に商品の販売実績がある場合はそのデータを。販売実績がない場合は、3つ程度の仮説を立てて、どのターゲットに向けてメッセージを発信すると売り上げが最大になるのかを判定します。
ターゲットの選定(サイコグラフィック)
デモグラフィック変数を定義した後は、次にサイコグラフィック変数を調べます。
サイコグラフィック変数とは、「心理学的変数」のこと。
コピーライターが押さえておくべきサイコグラフィック変数は、下記の2点になります。
- ターゲットの価値観の順序(仕事 / お金 / 家族 / 人間関係 / 健康)
- ターゲットが求めているライフスタイル
ベネフィットの選定
最後はベネフィットの選定。
キャッチコピーの役割は、「見込み客への興味をつかみ、ボディコピーへと読み進めてもらうこと」でしたね。
これを達成するには、ベネフィットを明確にしなければいけません。
ですが、そもそもベネフィットとは何なのでしょう…?
本書ではこう書かれています。
ベネフィット = 「商品を手に入れることによって得られる未来」
つまり「あなたの商品を使うことで、見込み客にどの様な変化が現れるのか?」を、ベネフィットとして伝えればいいのです。
ボディコピーリサーチ
このセクションでは、ボディコピーを作る為の4要素である、「結果」「実証」「信頼」「安心」の材料を集める為のリサーチ方法が解説されています。
「結果」パートの材料集め
結果パートを作成する為の材料を集める時に、注意しなければいけないのが “ベネフィットと結果の違い” です。
具体的な違いは下記の通り。
- ベネフィット → 顧客が得られる未来・実現したい未来
- 結果 → 商品を使うことで確実に得られる変化
本書で書かれている英語教材を例にすると、「字幕なしで映画を見られるようになる」がベネフィット。「3000語の英単語を完璧に覚えられる」が結果ということになります。
これら「結果」と「ベネフィット」を混同しない様、顧客が確実に得られる変化と、結果を一目で伝える為の材料を書き出して作成していきます。
「実証」パートの材料集め
実証は「結果」を得られる具体的な理由です。
読者が納得できるだけの、完璧な理由を用意しましょう。
その際言葉だけで実証するよりも、信憑性の高い研究所のデータや、結果が得られる理由が明確に分かる資料・参考文献などを提示すると、より効果的です。
そしてこのセクションでは、実証において説得力が倍増する三段論法についても解説されています。
- AはBである。
- そして、BはCである。
- つまり、AはCである。
三段論法を英語教材に当てはめるとこうなります。
1. 英語と日本語の音の最大の違いは周波数
2. 子どもの頃は、どんな周波数でも聞けるので英語を聞き取ることができる。
3. つまり、どんな周波数の音でも聞き取れるようになったら、誰でも英語を聞き取ることができる。
このように三段論法を活用することで、説得力を増大させることができるのです。
「信頼」パートの材料集め
信頼パートでは、あなた自身が誰なのか?そして信頼にたる人物なのか?を読者に伝える必要があります。
本書では、信頼を高めるモノを12のリストとして記載しています。
- 今までの実績 / 経歴
- 表彰歴
- 創業してからの年数
- 実店舗のキレイな写真
- セミナーや講演活動の実績
- 権威者 / 有名人の推薦
- 芸能人からの推薦
- 同業者からの推薦
- 取引実績の数
- 雑誌の掲載履歴
- 専門家からの意見
これらを1つでも多くかき集め「権威の力」を証明することで、顧客はあなたのこと信頼し、そして商品購入へと繋がるのです。
「安心」パートの材料集め
「結果」「実証」「信頼」を読み、商品の価値やあなたへの信頼度が高まったとしても、顧客は後1つだけ知りたいことが残っています。
それが「安心」です。
安心パートは、商品が本当に価格に見合うだけの価値があるのか?ということを伝える為に必要です。
顧客を安心させる為に最も効果的なのが、「お客様の声」と「販売実績」です。
この2つの要素を使うことによって、
- 「実際に買って満足している人がこんなにいるのか」
- 「ここまで多くの人が利用しているなら安心だ」
といった、顧客にとっての安心を与えることができます。
クロージングコピーリサーチ
クロージングコピーで必要な要素、「簡便性」「希少性」「特典」「保証」の材料を集めていきます。
まずは商品に付け加えることができる要素を、目一杯書き出しましょう。
本書では「何も思い浮かばない…」という方でも実践できるように、要素作成におけるポイント(特に簡便性と希少性について)も明記されています。
簡便性を演出する方法
効果が現れるまでの時間を明記する
ステップバイステップで簡単に実践できることを伝える
「簡単」に「素早く」という意味の文言を追加する
希少性を演出する方法
1. 人数限定(100名様限定)
2. 数量限定(100個限定)
3. 時間限定(12〜13時まで)
4. 日数限定(9月10日〜9月15日まで)
5. 曜日限定(水曜日限定)
6. 客層限定(女性限定)
7. 条件限定(〇〇を買われた方限定)
第3章:コピーライティング実践編
第3章ではリサーチした材料をもとに、実際にコピーライティングを完成させていく過程を解説しています。
実践において必要なステップは下記の5つです。
- ベネフィットを押し出したキャッチコピーのひな形を作る
- 各パーツをスムーズにつなげるための小見出しを考える
- 追伸を書く
- キャッチコピーを完成させる
- 全体をチェックする
実践に移る前に各要素の材料は集め終わっている状態なので、実践段階では集めた材料を当てはめる為の構成作りに時間を割きます。
ちなみに「キャッチコピーを完成させる」というのは、キャッチコピー周りの文言を追加するという意味です。
まとめ
本書の内容を簡潔にまとめると、売れるセールスレターは共通して下記の構成で書かれている。ということです。
- キャッチコピー
- ボディコピー(結果・実証・信頼・安心)
- クロージングコピー(簡便性・希少性・特典・保証)
- 追伸
当記事では大まかに、本書(10倍売れるWebコピーライティング)の内容を要約しました。
実際に読んでみると本書の内容は更に濃く、そして「ワークシート」や書き上げた文章の「チェックリスト」もついているので、役立つこと間違いなしです。
ライターさんに関わらず、あなたが今後、何らかの商品やサービスを売り出していきたいと考えているのであれば、ぜひ本書を手にとって読んでみることをオススメします。