プログラミング初学者の方がある程度コーディングスキルを身に付けて、個人で案件を取ってみようと思った時、大抵の人は「LP(ランディングページ)制作」の案件獲得を目標にして営業活動するでしょう。

なんて、思ってませんか...?
ハッキリ言います。もし、あなたが対応力と適応力に自信がないのであれば、ぶっつけ本番でLP制作案件を受注するのはやめて下さい。

確かに考える前に行動してPDCAを回していくことも大切ですが、LP制作を甘く見ていると、クライアントとのトラブルに繋がりかねません。
当記事では、LP制作で抑えておくべき6つのスキルについて解説します。
当記事の内容を見た上で全て把握済みなのであれば、LP案件をなんなくこなせるでしょう。
逆に1つでも想定していなかったスキルがあるならば、LP案件で必要な知識やスキルを肉付けした上で、営業活動を始める方が安心でしょう。
当記事が、あなたの「LP案件をこなせるのか?」という判断基準になれば幸いです。
記事を読み進める前に
コーディングスキル"だけ"あってもLP案件は遂行できない
一般的にLPは1ページ完結のものが多い為、コーポレートサイトのような複数ページのサイトと比べると、作業量も少なく制作が簡単に思えるかもしれません。
しかし実際は、考えなければいけないことや対応範囲が以外にも多く、難しい(大変)というのが現実です。

「え?じゃあ具体的にLP制作のどんな部分が大変なの...?」と感じる方の為に、一度0からのLP制作(クライアントワーク)を想定して、作業の大まかな流れを下記にまとめてみます。
LP制作の大まかな流れ
- LP制作目的・戦略(要件定義)を決める
- ワイヤーフレーム作成
- 先方からのフィードバック&修正
- デザインカンプ作成
- 先方からのフィードバック&修正
- コーディング
- 先方からのフィードバック&修正
- 公開・納品
次に、上記LP制作の流れの中で必要になってくるスキルについて、見てみましょう。
LP制作で抑えておくべき6つのスキル
- 顧客対応(ヒアリング)スキル
- ライティングスキル
- デザインスキル
- コーディングスキル
- SEOに強いHTML設計のスキル
- FTPソフトを扱うスキル
いかがでしょう?0からLP制作をこなす場合、コーディングスキルだけではなく顧客対応やデザイン、SEOやFTPなどの知識・スキルも必要になってきます。
次項でこれら6つのスキルについて、もう少し具体的に見ていきましょう。
LP制作で抑えておくべき6つのスキル
顧客対応(ヒアリング)スキル
顧客対応のスキルは、LP案件において最も重要なスキルであると断言できます。
当記事で説明している顧客とは「LP制作を発注している大元の会社(人)」のことです
ここで言う顧客対応とは、主に下記の通りです。
0からのLP制作で必要な顧客対応の内容
- 初回打ち合わせや要件定義時のヒアリング
- ITリテラシーの低い、またはLP構想が定まっていない顧客に対する提案力
- フェーズ毎に行うフィードバック時の対応
- 顧客が抱える疑問・質問事項への対応
- 適切なスケジューリングと、顧客からの無茶な要望を跳ね除ける能力
- その他顧客とのやり取りで生じる電話・メール・チャット対応

LP案件を受注する人の中で最も事前に身構えておいた方がいい人は、

という考えを持っている人です。
いざ1人で案件を受注・開始してみると分かりますが、「顧客対応」という最大のコミニュケーションが待ち受けています。
最低限のコミニケーションで済むのは、フロントに立つ人(いわゆるディレクターポジション)がいる場合に限ります。
ディレクターがいない場合、顧客対応も制作も、全てあなた1人が行わなければならない。ということを頭に入れておきましょう。
ライティングスキル

と、思った方もいるかもしれません。
LP制作におけるライティングは、デザインと並んで重要なスキルです。
通常LP案件では、サービス・商品のシステムや特徴を一番良く理解している顧客に、LP内に入れ込むテキスト素材を用意していただくことが多いです。
しかしまず第一に「顧客 = ライターさん」ではないため、ご用意いただいたテキストをそのままLPに反映できることは、ほぼほぼ無いと言えます。
そして顧客は、LPで紹介するサービス・商品のことを誰よりも理解しているが故に、ユーザー側の視点で文章を考えることができないことがほとんどです。
ユーザー視点を考えずに書かれた文章は、折角LPに訪れたユーザーの離脱を招いてしまう原因となってしまいます。
つまりLP制作におけるライティングスキルというのは、顧客が用意してくれた(またはヒアリングした)サービス・商品に対する熱量のこもった内容を、第三者(ユーザー)目線で俯瞰した内容へとリライトを行う技術。ということです。
デザインスキル
デザインスキルを具体的に紐解くと、
LP制作で必要なデザインスキル
- LPデザインを考える能力
- ツールを使ってデザインを具現化する能力
- CV(コンバージョン)率を高める為のデザイン設計能力
上記の3点が必要になってくると言えます。
まず大前提でLPのデザインを考える能力は必須だとして、その次に頭の中で沸かしたイメージを、イラレやXDなどのデザインツールで具現化するスキルも必要ですよね。
まだ一度もデザインツールを触ったことがない!という方は、最低限どれかしらのツールでデザインカンプを作成できるようにしておきましょう。

また、単に「イイ感じ」のデザインをするのではなく、LPの制作目的や戦略に沿ったCV率を高めるデザインの設計能力も欠かせません。

コーディングスキル
コーディングスキルがなければ、LPは制作することができません。
具体的には、下記のスキルです。
- HTML / CSS
- JavaScript / jQuery
作業の効率化を考えるのであれば、PugやSassも扱えるようになっておくことをオススメします。
また、直接LPの見た目には関係ありませんが、余裕のある方は「CSS設計」についても学習しておくと作業効率を向上させることが可能です。

SEOに強いHTML設計のスキル
あなたは普段のコーディング時、SEO対策に適したHTML構造を意識していますか...?
基本的なtitleタグ・hタグ・metaタグ・alt属性をはじめ、HTMLコーディングではSEOに強いHTML設計を行なうことも重要です。
公開したLPが検索で上がってこないと、顧客から「本当に公開しているのか...?」とクレームが入ってしまう恐れがあります。

とは言ったものの、「SEOに強いHTML設計を頑張って勉強します!」なんてことは、しなくても大丈夫です。
なぜなら、URLを入力することでサイト内のHTML構造が正しく設計されているか?を、チェックしてくれる下記のツールが存在するからです。
上記のツールを利用することで、間違ったHTMLの使い方をしている箇所を、日本語で行数と共に指摘してくれます。
無料で利用することができるので、ぜひ試してみると良いでしょう。
FTPソフトを扱うスキル
こちら関しては、スキルというよりも「知識」ですが、LP制作においてなくてはならないので解説します。
そもそもFTPというのは、「File Transfer Protocol(ファイル・トランスファー・プロトコル)」の略称で、ネットワーク上のクライアントとサーバの間でファイル転送を行なうための、通信プロトコルのことを言います。
上記を踏まえて「FTPソフト」を簡潔に解説すると、ローカルとサーバー間でファイルをアップロード・ダウンロードするためのソフトと説明できます。
FTPソフト = ローカルとサーバー間でのファイル転送用ソフトウェア
FTPソフトの使い方を理解していないと、LPを制作できたとしても、ネットワーク上に公開することができません。
ただ、FTPのソフトの使い方は難しくなく簡単に覚えることができるため、そこまで身構えなくとも大丈夫です。
LP公開時にはFTPソフトを使う。ということを覚えておきましょう。
最後に
冒頭に戻りますが、ここまでの内容を読んで「今の状態でもLP案件に挑めそう!」と感じた方は、自信を持って今すぐにでも営業活動を開始して問題ないです。
逆に「自信なくした...」という方は、今回解説した6つのスキルをそれぞれ少しずつでも習得した上で、LP案件に挑むと良いでしょう。
0からのLP案件は大変ですが、非常に大きな金額で案件を受注することができます。

ぜひ、6つのスキルを伸ばしていって、単価も顧客満足度も高いエンジニア(Webデザイナー)を目指していきましょう。